あなたはご存知(知識編)

コンプスタット(COMPSTAT)   米の大都市が安全になったわけ

  1. コンプスタットとは、犯罪や反社会的行動(不良行為・非行など)を減らし、警察活動の業績を上げるための幾つかの手法の総称です。
  2. もとはニューヨーク警察(NYPD)が1990年代に構築し、ニューヨークやロサンゼルスの犯罪を飛躍的に減少させたことから、警察改革の象徴となりました。現在はアメリカの多くの都市警察で導入されています。


コンプスタットの手法

 

地域の実情に合わせた指揮命令系統へ

警官を少人数の部隊に分け、それぞれの持ち場(担当区域)を与えます。

担当区域ごとに、地域の社会的資源の活用や職員の配置を決定できるような柔軟性を与え、問題解決型の地域活動を可能にしました。


科学的知見(エビデンス)に基づく活動の実現を目指す

犯罪統計などを週単位できめ細かく分析することで、担当区域の動向に応じた活動を迅速に行うことが可能になりました。


専門家同士が横のつながりをもち、全体で議論

本部では「早朝ミーティング」と呼ばれる戦略見直し会議を開きます。 これまでは、警察内部の専門家同士で議論することはありませんでした。これを実施して常に意見交換を行いつつ、有効な戦略を練り上げることが出来るようになりました。


ハイテク機器を使った分析とモニタリング

データの分析には、コンピュータや地理情報システム(GIS)が使用され、その結果は、カラー・コードの地図化、リアルタイムの犯罪グラフ、警察活動の実 績表などとして常に表示されます。「早朝ミーティング」では、現在、警察活動がいかに効果的に犯罪・非行に影響を与えているかをモニターしながら議論され ます。

コンプスタット(COMPSTAT)が、コンピュータ統計(Computer Statistics)とか比較統計(Comparative Statistics)の略称といわれるのは、このような分析や議論にコンピューターが活用されているからです。


コンプスタットの立て役者、ブラットン氏

1990年代初頭、犯罪の深刻な事態にあったニューヨーク市は、ジュリアーニ市長が就任すると次々と条例を改正し、厳格な犯罪対策をとり、本部長にブラットン氏を起用して警察改革、地域警邏活動の大改革を行った。彼は「割れ窓理論」の熱狂的な信奉者であり、過去にもこの理論に基づいて地下鉄の安全策を強化して実績を上げていた。すなわち、地下鉄構内にたむろする軽微な犯罪者、薬物中毒者、乞食、不良少年、落書き集団、ホームレスなどを排除し、安全を確保したのである。ブラットン氏の思想、すなわち、軽微な犯罪も容赦しない「ゼロ・トレランス(非寛容政策)」、「生活の質向上」、「秩序の厳格な維持」などは瞬く間に全米各地で共感を得て、その後ロサンゼルス市警本部長にも抜擢された。こうした中で生まれたのが、COMPSTATであった。

知識編

ヒントとガイド

  • はじめに
  • 子どもの成長と安全
  • 地域の問題をつかむ
  • 組織づくり・運営
  • 計画づくり
  • 防犯からまちづくりへ
  • 活動をふくらませる
  • 担い手をつなげる
  • 情報の共有
  • 取組みの評価と改善

参考にしたい

  • モデル地区
  • 先進事例

あなたはご存知? 知識編

データから知る 資料編