新居浜市泉川地区の取り組み

地域への愛着


まちづくりには、息の長い活動が求められます。その活動を続けるためには地域の問題意識の醸成と地元意識、つまり「地域への愛着」が必要です。

愛媛県新居浜市の泉川地区ではまちづくり協議会を中心として、「地域の愛着」の大切さを改めて感じさせる、子どもの安全安心への活動が活発に行われています。

(1)取り組みの背景・きっかけ

平成9年度に、新居浜市は「生涯学習都市宣言」をし、公民館活動は学習するだけではなく、まちづくりの実践に結びつくものへとその役割が移行しました。その後、泉川公民館では、平成19年度から地域主体のまちづくり活動を支援する「地域主導型公民館」としての取り組みを始めました。

(2)主な取り組み


まちづくり協議会の設立

これまでも地域内の団体がそれぞれ防犯活動に取り組んでいました。しかし、団体間での縦割り意識が強く、協力体制が十分に取れない状況でした。そこで、2年間の試行錯誤を経て、平成22年にこれまでの団体を目的ごとに緩やかにつなげたネットワーク組織「まちづくり協議会」を立ち上げました。現在、この協議会により、公共団体・市民団体・個人が緩やかにヨコにつながりながら、それぞれの活動に取り組むことができています。






通学路の安全安心マップづくり

平成22年、23年にまちづくり協議会主催により、小学校全学年とその保護者が参加する安全安心マップづくりを行い、防犯、交通安全上の課題を発見しました。2年目には、「環境美化」という新たな視点を加えたまち点検により、不法投棄の場所などを確認しました。前年のまち歩きで各班のリーダーであった6年生が中学生として参加し、後輩たちのまち歩きをサポートしました。安全安心マップづくりが地域の縦の交流を促進する役割も果たすなど、2年目はプログラムとしても進化しています。


交通安全教室

安全安心マップの制作過程で、地域の課題として防犯とともに交通安全が問題となっていることわかりました。そこで、協議会では、専門家の協力を得て、小学生低学年を対象とした交通安全教室を実施し、地域内の道路を題材にしたクイズ形式で交通安全の知識を子ども達に伝えました。

今後、学校や地域で継続的に交通安全教室を実施できるよう、ノウハウを学び、自分たちで実施できる仕組みづくりもあわせて行っていく予定です。


子どもの見守り活動

新居浜市では、平成17年に子どもの見守り活動を積極的に進めることになりました。そこで、協議会では安全安心部会が中心となり、日頃の見守り活動を行うことになりました。また、小学校からの依頼を受け、年に2回開催される学校行事の遠足にも同行しています。一緒にお弁当を食べることによって、家庭内の問題を相談するきっかけになったこともあります。

これらの活動は、小学校と地域が密接な連携・信頼関係を構築するベースとなっています。


防犯・環境美化への地域と学校の協力

中学校の正門前の廃屋が、不法投棄と草木により防犯上問題となったことから、環境改善を実施しました。

所有者の了承を得て、3年がかりで周辺の草刈り、ごみ処理などを学校、地域企業等とともに地域の協働で行いました。その結果、敷地内はきれいに整備されました。

建物内への侵入を防止するため、廃屋の茶色のトタン板を貼り付けました。しかし、それだけでは殺風景であるとの声がったことから協議会と学校が改善方法を検討しました。中学校で作成したモザイクアートを印刷して掲示したり、地域の工務店指導のもと、中学校の美術部がトタン板に壁画を描いたりすることにより、景観の改善に取り組みました。この活動により、地域と中学校が協力して防犯上の課題を解決できるという効果のほか、地域住民と中学生とのつながりを強める機会にもなりました。

ヒントとガイド

  • はじめに
  • 子どもの成長と安全
  • 地域の問題をつかむ
  • 組織づくり・運営
  • 計画づくり
  • 防犯からまちづくりへ
  • 活動をふくらませる
  • 担い手をつなげる
  • 情報の共有
  • 取組みの評価と改善

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