情報の共有

GISマップを活動に活かす

近文地区の取り組み


地域の問題や実態に関するさまざまな情報を的確に把握し、必要な情報をマップで表現することは、子どもの防犯や交通安全のための活動を効果的に進めるのに有効です。

ここでは、地域の問題や実態をGIS(地理情報システム)を用いてデータベース化し、活動に活用している事例を紹介します。


レシピ

ステップ1:準備

□GISソフトとベースマップの入手

GISソフトには、数十万円もする充実した解析機能を有するソフトもありますが、近文あい運動では、数千円で購入できるソフト(例えば、東京カートグラ フィック社の「地図太郎」)を用いました。また、対象地域のベースマップとして、国土地理院の1/2500のデジタルマップを利用しました。


□GISマップの担い手(オペレータ)探し

GISマップは、特に難しいソフトではありませんが、多少パソコンに興味がある人がオペレータとなっています。

近文あい運動では、学校の先生がオペレータを担いましたが、転勤でいなくなることを想定すると、地域住民の中からも最低1人、併せて2人以上にするのが理想的です。


ステップ2:危険箇所の把握とマップの作成

アンケート票の一部

アンケート票の一部

□子どもたちへのアンケートの実施

対象地区の小学校児童を対象に、アンケート調査を実施します。

アンケートの内容は、犯罪、交通事故それぞれの面で、危険な思いをしたことがある場所(道路、公園、商業施設の駐車場)、時間(通学時、下校時、帰宅後、休日など)、内容(犯罪:不審者に声を掛けられたなど、交通事故:車が一時停止を無視してぶつかりそうになったなど)やよく遊ぶ場所、児童の属性(学年、性別)などです。


□アンケート調査結果のマップ化

H17年度夏季の交通事故(左)、犯罪(右)に関する危険個所を表現した安全安心マップ①アンケートの入力

アンケートの入力は、事前に表計算ソフト(Excelなど)で入力表を作成し、保護者などから協力を募り入力作業を行います

②アンケート結果のマップ化

犯罪や交通事故での危険個所について、申告した児童数によって危険度を表すマップを作成します。




危険に遭遇した時に一緒にいた人数、集団下校で1人になる区間(イメージ図)□関連情報の入力、マップ化

アンケート調査で得られた危険個所の他に、通学路や、子ども110番の家、見守り活動の場所などを入力します。

近文あい運動では、アンケートの中で犯罪の面で怖い思いをした時に、1人でいた場合が9割以上だったことから、小学校の協力により、全児童の通学路を入力し、集団下校時に一人になる区間を明らかにし、見守り場所の設定に生かしました。






ステップ3:対応方策の評価と見直し

□成果の見える化

下校時の見守り活動や通学路の変更、子ども110番の家の設置などの対応方策の実施後に、ステップ2と同様のアンケート調査を実施し、対応方策の実施前の状況と比較します。

近文あい運動では、活動前(H17)と2年間の活動後(H19)にアンケート調査を実施しています。その結果、犯罪や交通事故の危険に遭遇した人数や箇所数、件数がいずれも減少したことが分かり、見守り活動参加者もやりがいを持って続けています。


□対応方策の見直し

新たに把握した犯罪の危険箇所の周辺に、子ども110番の家を追加したりします。また、交通事故の危険箇所をもとに、街頭指導の実施や通学路の見直しをします。

GISマップの活用展開

GISマップは、危険箇所を表す以外にも、活用できます。

近文あい運動では、夜間の生活道路の照度を調べるくらがり調査を実施し、GISマップで表しています。

この結果は、町内会による街灯整備や門灯・玄関灯の点灯運動に展開しています。

また、小学校では全校児童の家をGISマップに入力し、集団下校の班編成などに役立てています。

ヒントとガイド

  • はじめに
  • 子どもの成長と安全
  • 地域の問題をつかむ
  • 組織づくり・運営
  • 計画づくり
  • 防犯からまちづくりへ
  • 活動をふくらませる
  • 担い手をつなげる
  • 情報の共有
  • 取組みの評価と改善

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