事例 地域の問題をつかむ

くらがり調査のデータから街路灯の増設に成功

陣屋町内会自主防犯ボランティア「住快環プロジェクト」の取り組み


埼玉県上尾市の陣屋地区は、平成16年頃から宅地造成が進み、都内や隣接地域からの転入者が増えた新興住宅地です。住民から「夜、町内が暗い」「犯罪が増えているのではないか」という声があがったことから、町内会の役員を中心とした「安全・安心な環境づくり」の活動を始めました。子どもの見守り活動や昼夜の防犯パトロールに加え、芝浦工業大学三浦研究室の「住快環プロジェクト(平成19年)」に応募し、約6ヶ月の期間をかけて夜間の明るさの調査を行いました。この調査には住民延べ約300人が参加しました!
ここでは、夜間の明るさ調査の概要と、その成果について紹介します。

レシピ

アンケート 照度計 地図 大学との協働

ステップ1:夜間の明るさに関するアンケート

町内会のみなさんにアンケートを行いました。アンケートには地図を付け、夜間によく利用する道路と、その中で特に不満な場所については理由も記入してもらいました。さらに利用する時間帯、1人で歩くことに不安を感じるかどうかも問いました。


ステップ2:夜間の明るさの実測

アンケートの結果を受けて、実測をする道路を選定しました。
明るさの実測は、満月の前後3日間をのぞいて行います(月明かりが影響するからです)。

照度計を使って、暗い道路を10m間隔で測り、そしてその間にある街灯の真下の明るさを測っていきました。

←写真(住快環プロジェクト住環境調査結果報告書 陣屋町内会・芝浦工業大学三浦研究室2008.02 より引用)


ステップ3:データ集計と結果報告

データの集計は、照度別に色分けをして地図に落としていきました。こうすると、照度の高いところ、低いところが地区のどこに広がっているのか一目で確認することができます。調査の結果、3ルクス未満の箇所が約80%以上あることが分かりました。
この明るさの実測の分析結果とアンケートで得られた意見をふまえて、上尾市に街路灯設置の要望を出しました。その結果、町会の地区内に新規の街路灯が51基設置されました!
また、町内会のみなさんには門灯の一斉点灯をお願いして、夜間の暗い場所の不安解消を進めています。


→写真(住快環プロジェクト住環境調査結果報告書 陣屋町内会・芝浦工業大学三浦研究室2008.02 より引用)





出典:
1)警察庁主催・ブロック別防犯ボランティアフォーラム(関東ブロック)配布資料
2)小林和幸・櫻田峻一・三浦昌生
街灯の設置状況に問題を抱える地区における水平面照度および街灯直下照度の実測  街灯設置間隔が広い戸建住宅地における夜間照度改善へ向けた住民主体の改善計画の立案 その1」2008年,pp1191-1192,社団法人日本建築学会学術講演梗概集D-1
3)櫻田峻一・小林和幸・三浦昌生直面照度実測および既存電柱への新規街灯設置による改善効果のシミュレーション  街灯設置間隔の広い戸建住宅地における夜間照度改善へ向けた住民主体の改善計画の立案 その2」2008年,pp1193-1194,社団法人日本建築学会学術講演梗概集D-1

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