組織づくり・運営

地域を育む母親のまなざしー防犯まちづくり活動の立ち上げと広がりー

熊本市尾ノ上小学校区・オバパト隊の取り組み

平成16年からスタートしたこの活動は、「私たちの残された人生の時間を、子どもたちを守り育てることに捧げよう」と4、5名で話し合い、43名になってから結成式を行い、現在は129名に至っています。
活動団体の名前「オバパト隊」のネーミングは「オバタリアンパトロール隊」の略称。女性が、子どもを守り育てる母親の気持ちで、母親の目で眺め、母親の思いで地域の子どもたちと接することが基本になっています。現在の活動は、小学生の登下校の見守りからさまざまな活動へと発展をとげています。

レシピ

着物リメイク、活動資金、オバパト大学、男性の協力、学校議会、食育、わんわんパトロール

作り方

ステップ1:着物リメイクによる高齢者の生き甲斐づくりと活動資金の獲得

リメイクされた着物

オバパト隊の活動の一つに、着物リメイクがあります。タンスの中に眠っている着物をメンバーそして、地域の高齢者の手でよみがえらすことで、さまざまな効果が得られています。
まず、引きこもりの高齢者を外に連れ出し、なつかしい絹の着物を現代に活かし身にまとうこと。そして、着物の柄をどうとったらよいかとイメージを巡らし、創作で手足を使い、作業の中での楽しい語らいとできあがりにワクワクするというひとときは、認知症の最高の予防になっています。
着物リメイクで得た収益は年間の活動資金に充てています。行政や地域の助成金に頼らず、自分たちで活動資金を得ることでより幅広い自主的なボランティア活動を可能にしています。

防犯まちづくりのヒントとガイド関連ページ:資金づくり2


ステップ2:男性からの活動への協力の声に「オバパト大学」開講

男性も参加できるように

男性の方からの協力の申し出があり、平成19年より「オバパト大学」を開講。男性が生きてこられた歴史に合わせて、交通安全学部、福祉学部など26の学部を作っています。男性には、青色パトロールカーに乗って、地域のパトロールをしてもらっており、現在では、メンバーが80名になっています。




ステップ3:「わんわんパトロール」による新たな参加のかたち

もっとさまざま人にも参加してもらえるよう「わんわんパトロール」を平成22年よりスタートさせました。結成式には、警察署長さんが出席し、ワンちゃんに「あなたたちは今日から私たちの仲間です。一緒に頑張りましょう」と挨拶したところ、参加したイヌが一斉に「ワン」と答え、一匹も騒ぐことなく行儀良く並んで式に臨んだというエピソードもありました。獣医師にも、相談役になってもらっています。


ステップ4:「学校議会」や出前授業をつうじて子どもの心を育てたい

パトロール活動をつうじて、子どもや学校の信頼関係は構築されましたが、子どもを取り巻く環境はまだまだ深刻でした。そこで、学校と話し合って「学校議会」をもうけ、住民、保護者、教員との意見交換の場をつくりました。
また、食育や命の大切さを伝える講話などを学校へ出向き授業を行い、子どもたちの体と心を育むお手伝いをしています。

子どもたちが待ってくれることが、励みに

児童850名の尾ノ上小学校の通学路を、メンバーが毎日見守っています。はじめは恥ずかしがっていた子どもたちも、ハイタッチやじゃんけんでのあいさつを楽しんでくれています。今では、子どもたちは私たちがパトロールを3日休むと「おばちゃんたち、みんな風邪をひいたの?」といってくれるほど待たれていることも。そんなこともあり、雪の日でもほとんどのメンバーが見守り活動に参加するほどです。


ヒントとガイド

  • はじめに
  • 子どもの成長と安全
  • 地域の問題をつかむ
  • 組織づくり・運営
  • 計画づくり
  • 防犯からまちづくりへ
  • 活動をふくらませる
  • 担い手をつなげる
  • 情報の共有
  • 取組みの評価と改善

参考にしたい

  • モデル地区
  • 先進事例

あなたはご存知? 知識編

データから知る 資料編